【 イセ文化財団賞 】
「卵と日本の未来」
氏名:稲垣 良隆

 日本の未来は、卵が変えるかもしれない。

 僕がウガンダという国を訪れたとき、お腹がパンパンに膨らんだ子どもをよく見かけた。蛋白質不足による栄養失調の症状だ。ウガンダでは、トウモロコシなどは豊富で炭水化物は用意に摂取できるが、畜産技術が未熟なこともあり蛋白質を多く含む食品は流通量が少なく、摂取が難しい。そして実は、同様の状況に苦しむ途上国は意外に多い。
 そこで、日本からこれら途上国へ養鶏技術を伝えることを提案したい。養鶏で途上国の卵の生産量を上げるのだ。完全栄養食である卵は、蛋白質を始め様々な栄養素を含む。卵の生産量増加によって途上国の重大な問題を解決できるのだ。
 こうして途上国との友好関係を築けば、大きな国益が生まれる。途上国には鉱物などの様々な資源が存在する。資源が少ない日本は、途上国と友好関係を築き資源を輸入することが、経済成長のために必要不可欠なのだ。

 卵は日本を救うのかもしれない。